旅のおともに選んだ一冊
「モネのあしあと」
この間 横浜美術館で
「モネ それからの100年展」をみてきたところだけど
もっと前に気になって買って
そのままになってた一冊
著者は原田マハさん
もともと美術館の学芸員をしていたマハさんの
モネとの印象的な出会いからはじまる物語
モネといえば「印象派」の代名詞だけど
そもそもモネの
「印象-日の出」という作品が「印象派」の名前の由来
それまで
「神話の世界を完璧に描くのが良し」
とされていたパリのアカデミーに対して
「目の前を見て描くものこそが絵ではないか」
と新しい表現を求めた印象派の画家たち
そこに
「日本の芸術も影響を与えた」
てきくと ちょっと親近感が湧く
とくに浮世絵はヨーロッパで大ブーム
「歌川広重の絵がヨーロッパの雨の表現を変えた」
て話は有名だけど
「余白の美」「アシンメトリー」
なんかも浮世絵の影響を受けてるらしい
そんな表現の価値観が変わる時代を生きたモネ
「印象派」の代名詞と呼ばれつつも
日々の食べ物にも困るようなどん底の暮らしを超え
たどり着いたのが有名な睡蓮画
モネの作品は光の表現にすごく惹かれる
きっと睡蓮の舞台になったノルマンディの村・ジヴェルニーが
その光が一番活きる場所だったんだろうな
モネが描いたたくさんの睡蓮たち
そこでいま一番みたいのが
オランジュリー美術館の「睡蓮の間」
Visite virtuelle des Nymphéas | Musée de l'Orangerie
モネが最晩年に手がけた大睡蓮画を
陽の日差しの下で体感できる場所
次の睡蓮の時期に
ジヴェルニーのモネの庭とあわせて見に行こう
わくわくイメージが増した一冊
横浜美術館の「モネ それからの100年展」にあわせて読んだから
一層たのしい
今が読む時だったんだな
次はモネの義理の娘・ブランシュを主人公にした
「ジヴェルニーの食卓」を読もう