世界の課題を解決して平和に導く教育ゲーム
「ワールドピースゲーム」
体験してきた
解決できそうにもない課題を
時間内にクリアできるかどうか夢中で取り組む内にどっぷりハマるこのゲーム
物事に対する関心や興味が高まるきっかけに
て注目が集まってるらしい
ワールドピースゲームとは?
アメリカの小学校教師だったジョン・ハンターさんが教育カリキュラムとして考案した世界の課題を解決するシミュレーションゲーム
小学校高学年から中学生の子どもたちが
15時間~20時間かけて
現存する世界の課題を解決することを目指す
参加する子供たちは
首相 国連 世界銀行ら武器商人 運命の神
などそれぞれの役割を任命されて
様々な交渉を試み
決断を下し
複雑に絡み合う自らの国と世界の課題解決を目指す
自分の国・組織の利益だけを優先させるのでは解決できない難しい課題に対して
徹底的に自分の頭で考えることを求められる
誰かが教えてくれるわけでもないし
ヒントをくれるわけでもない
全ては自分たちで考えて判断する
日本では
2011年にジョンハンター氏がTEDトークに登壇し
NHKスーパープレゼンテーションで取り上げられて注目され始めた
ゲームのルール
このゲームに「勝つ」ための二つの条件は
①全ての危機(50個の課題)を解決すること
②全ての国の資産がスタート時より増えていること
よくあるゲームなら
いずれかの国が一番最初に目標に達成したら勝ち
だけど このゲームはそうじゃないのが面白い
ゲームの舞台
ゲームの舞台は世界を表す4層のタワー
各層 は 宇宙 空 陸と海面 海底を表している
高さ120センチのタワーの最上部は対象とする小学4年生の平均身長と同じくらい
宇宙は下から見上げないと見れないし、海面は跪かないと見えない
4つの国は砂漠の国 資源に飛んだ国とそれぞれの特色に合わせて設備も武装度合いも違う
キーワード
①わからないところからスタート
参加する子がみんな世界の政治・経済に興味があるとは限らない
その場合も事前学習はいらない
語学を学ぶように慣れるところから意味を見出していく
②答えを教えない導かない
子供たちが主役のゲーム
大人は何もできない
ゲームの中で安全に失敗して学んでいくことが大事
ついつい口や手を出したくなっても大人は我慢
③理にかなってるかを考える
子供達の判断(ロケットを飛ばそう、攻撃しよう...etc)に対して
その行動の先の結果を考えているのかを問いかける
楽しむためだけのゲームではなく
そこを学ぶことが大事
学校のカリキュラムと世界を結びつける
楽しかったでは終わらない仕掛けがここにある
大人が体験してみて
このゲームの本来の対象は小学校4年生から中学生
そこまで知識を持っていない分 固定概念がなくて柔軟性がある年代
今回はちょっとアタマがかたくなってる大人も頑張って参戦
四カ国の内閣 国連 国際銀行 武器商社 運命の神
それぞれの役割を決めて
各国の特徴の説明 解決すべき危機(課題)の説明を受けたら即スタート
一カ国ずつ首相宣言を行って 交渉してを繰り返して課題を解決していく
今回、私は自然環境保護に力を入れている国の国務長官役として取り組んだ危機の一つが
「希少生物保護」
希少生物の産卵地域にある海底資源掘削を行わないように近隣2カ国に交渉するのだけど
「海底資源掘削をやめてもらう代わりに相手国に何が提供できるか?」
「全部の相手国にお金を払ってたら国の資金が尽きてしまう」
「自国よりお金持ちで教育・研究レベルの高い国だったら
むしろ希少生物の共同研究持ちかけたらどうだろ?」
なんて短い時間で考え相手国に交渉しに行く
この交渉時間が5分くらいで一つの交渉相手と話すので精一杯
「こんなペースじゃ50個の課題全部クリアするなんて間に合わない!」て
必死になって走り回る感じはきっと大人も子供も一緒なんだろう
このゲームを通して
とても解決できそうにもない課題を時間内にクリアできるかどうか
夢中で取り組むうちに
自由な発想や創造力が喚起されて
自らの可能性に気づいて
様々な大切なスキルを身につけられるように
ていうこのゲームの設計に大人も見事にはまってしまった
ゲームに参加した子供たちが
「世界ってこんなにいろんなことがあるんだって世界に対する関心が高まった」
「今まで目にしててニュースや新聞がより身近に感じる」
て言ってたように
物事に対する関心や興味が高まるきっかけになると思う
いまは依頼があった際の開催だけど
科学館や学校の常設展示にして
長期的なワークを展開できると効果が増すだろうな
気になる方は
12月に世田谷であるので興味がある方はチェック
こちらもご参考に